壁に飾ろうとする写真の殆どは、ファインアート紙にプリントしたモノクロ風景のデジタル写真が多いです。中には中判スクエアフォーマットのモノクロフィルムでの写真もありますが、縦横のない写真に新鮮な気持ちになります。というか、個人的にはスクエアの方が撮るのも見るのも断然好みだったりします。
それらの写真を飾ろうと額を買ってみると、表面のガラスにアルミの枠。重たいし枠の角で壁を傷つけやすいので飾るのを躊躇ってしまいます。自宅の壁は下地が石膏ボードなので穴を開けるのが嫌で、額装した写真は棚に置く程度で楽しむしかありません。また、ガラスの額だと落下などの衝撃で割れてしまうので、ペットや家族の邪魔にならぬように、また掃除の時や荷物の移動時などにも気を遣わなくてはならず飾れないままだったりします。
ウチの写真館で提案している額装するペットの肖像写真は、そういった自分自身の経験に基づいています。
縁に囲まれたいわゆる額ではなく、ファブリックパネルやキャンバスにファインアート紙を使用しプリントした写真を貼り小口処理を施すのですが、重さは A3 でも 300 グラム強なので、画びょう(だるまピン)2 本で壁に掛けられます。コンビニでも販売している手元側がカラフルなプラスチックのアレです。掃除の時や掛け替え時も軽くて気を遣うこともないですが、強いて難点をいえば濡れた手で触れないことでしょうか。
また、プリントをするファインアート紙は全面プリントが出来ず、その程よい余白のおかげで市販のマット(作品を引き立たせるための周囲の化粧紙)は不要です。また、ガラスを設置しないので入射光に遮られずに安定した閲覧と共に、ガラス張りによる作品の誇張がなくなるので、ニュートラルで落ち着いた仕上がりとなります。
撮った写真を壁に飾って楽しむ。一手間かけるだけで、壁の傷などを気にせず安心して飾ることが出来ます。