料理が美味しそうに見える写真。そのような要望を受けて、出張撮影に出向く機会が増えました。シャッタを押せば写真を撮れるのですが、シズル感やテリまた空気感などという言葉のように、その料理が美味しそうに見える写真を撮るのは中々ムズカシイものです。
ハイライトのない自然光で撮りアンダにすれば、重厚で雰囲気のある写真に仕上がります。それは最近よくみる写真です。さらに、ほんの少し色温度を変えてあげるだけで、重厚感に加え幻想的な雰囲気に仕上がります。つまり、極端にいうとカメラさえ持っていれば誰でも撮れる写真です。
他方で、我々が使う業務用の大型ストロボライトを使って撮影をすると、ハイライトが際立ったマジメな写真を撮ることができます。昔ながらの手法で、シズル感やテリなどをライティングで演出する手法です。
時代と共に流行や状況も変化します。我々がおこなうライティングという技法は、今は流行らないのかもしれません。しかし、そういった技術は後世にも残してゆきたいと感傷的になったりもします。